21世紀ラジオ (Radio@21)

何かと気になって仕方のないこと (@R21ADIO)

2015-01-01から1年間の記事一覧

惑星の時間:父への弔辞

今週、映画Beautiful Mindなどで一般にも有名になった(映画化されなくても、有名ともいえるが)John Nashが86歳で亡くなった。交通事故で、夫妻ともにこの世を去った。 http://www.nytimes.com/2015/05/25/science/john-nash-a-beautiful-mind-subject-and-…

インターネット:マーク・アンドリーセンの予測;Software is eating the world

4年前マーク・アンドリーセンが書いたコラムが話題になった。あらゆる産業はデジタル化し、あらゆる企業はソフトウェア企業になるという内容の強烈なデジタル革命宣言だった。 アンドリーセンの予測は、かなりの部分、現実化している。 今のデジタル革命が、…

podcast: フォードのConnected Car戦略

アメリカのポッドキャスティングが本当に黄金時代を迎えるのか、そして、日本でも、活発なポッドキャスティングコンテンツ製作の気運を高めるには何から始めればいいのか。 そんなところが気になって仕方のないところだ。 アメリカのポッドキャスティングブ…

podcast: Spotify ポッドキャスト配信に参入

日本の国外では、コンテンツ配信市場が、激しい競争の中で、大進化を遂げつつある。 日本からSpotifyを聴く方法〜洋楽好きには天国のようなサービスだよね | 山崎潤一郎の「また買ってしまった。」 今日もSpotifyの新しいバージョンの発表が行われた。 http:…

宗教:一法庵 孤独の向こう側へ生滅が滅し已わった後に

山下良道さん、藤田一照さん、魚川祐司さんのスリリングな鼎談についてまとめたあと、気になって、昔のメモを探していたら、生滅滅已についての山下さんの法話があった。 当時の時局論等の部分は割愛して、生滅滅已のあたりについての部分を抜き出してみた。…

宗教:一法庵 仏教思想のゼロポイントを語る

金沢のワークショップのポッドキャストが気になって、じっくりと聴いた。 魚川祐司さんの「仏教思想のゼロポイント」を手がかりにかなり深い境地まで行った。 宗教:山下良道、藤田一照 仏教3.0を語る - 21世紀ラジオ (Radio@21) つきつめると、テーラワーダ…

映画:イニシエーションラブ:観てから読むか、読んでから観るか

最後の大どんでん返しを売りにしている映画について、何を話すことができるだろか。 しかも、最後の1行の大どんでん返しを売りにしている原作を既に読んでいるとすれば。 一つだけ言えるのは、原作を読んだ後に、映画を観ても、損をした気にはならなかった…

宗教:山下良道、藤田一照 仏教3.0を語る

山下良道さんと藤田一照さんが金沢で仏教関係者を中心に行ったアップグレードする仏教のワークショップのポッドキャストを聴いた。 藤田一照さんの大胆で明快な理論化と、山下良道さんの、繰り返しながら、正しい言葉を探し、言い換え、空隙を埋めていく濃密…

Podcast: ブームを持続するため資金調達は続く

ポッドキャスト中毒(Podcast Addict)になってから、本当に一日の時間が限られていることを痛感している。 どんなポッドキャストがあるかを調べ、ポッドキャストの産業構造を調べ、当のポッドキャスト番組を聴いて、それについて少しみんなに知らせなどして…

Medium: EV 僕たちは、パブリシャーでもあり、プラットフォームでもある

YouTubeでマックルモアのThe HeistをBGMで聴きながら早速のChain-reading. Medium:EV Williamsが目指すのは混沌の中の未来 - 21世紀ラジオtrailblazing.hatenablog.com MediumにおけるMatterの意味についてのEVのコラムを読んでみた。 パブリシャーなのかプ…

Medium:EV Williamsが目指すのは混沌の中の未来

Podcastが気になって仕方がない。しかしもっと気になるのはブログだ。 とくにBloggerやTwitterを生み出したEV Williamsが始めたMediumがいったい何になっていくのかということが気になって仕方がない。 デジタルメディアの面白さを最初に気づかせてくれたの…

Podcast:StartUp第三回 パートナーが決まった!

創業者が数名いるときのエクイティ持ち分の決め方というのはある意味難しい。 特に、アーリーステージでも、外部投資家が一定の企業価値をつける度合いが強いアメリカではそれが問題になる。 ベンチャー企業の失敗の原因の第一が、創業者間の対立であるとい…

音楽:マックルモアの流儀:Ten Thousand Hours

マックルモアのCan’t Hold Usは元気になる。この曲はミラービールのCMに採用されて、人気に火がついたらしい。 そんな気分で、新宿にThe Heistを買いにいった。丸井の下にはタワーレコードがあったよなと時代遅れな記憶。そんないい加減な記憶はあっさり裏切…

音楽:明日はどっちだ!Jay Z vs Macklemore

とはいえJay Zの名前を定期的にグーグルで検索する。当初の花火がかなり消えかけてはいるが、たまに、面白い記事が見つかる。 StratecheryのTidalと音楽の未来というコラムは、音楽業界の構造と、レコード会社の存在理由をベンチャー業界のベンチャーキャピ…

宗教:死んでも死なないイノチ 一法庵 、池田晶子

父親は猛烈な読書家だった。 大正生まれで、戦争にも行って、カメラ、8ミリ、テープレコーダー、オーディオ機器、釣りと案外多趣味だった。 引退した後は、大きな書斎を蔵書で一杯にして、一日中で、そこにこもって読書をしたり、覚書を書いたり、居眠りをし…

SF:カフェでHerについてのビデオを見つけた

日曜日の朝、また、「her」を観てしまった。これはいわゆるハマっているという状態だ。 この時代にもスティーブ・ジョブスが登場したようで、ユーザーインタフェースがさらに進化している。 テクノロジーと人間の関係性において、一番大切なのはユーザーイン…

SF:神林長平「ぼくの、マシン」、そしてサマンサ

Spike Jonzeの「her」の余韻がまだ消えない。 近未来的余韻の中で、伊藤計劃に言及する表題作「いま集合的無意識を、」にひかれて手に入れた神林長平の短編集の中の、「ぼくの、マシン」を読んでいる。 「戦闘妖精 雪風」シリーズのスピンオフだ。 &…

映画:恋する人工知能「her 世界で一つの彼女」

iPhone6プラスにして、満足している部分と、満足していない部分がある。 ブラウジングという意味では、タブレットが要らないぐらい満足している。電池の持ちも満足のいくレベルにようやく達した。 反面、携帯性という意味では、使っていて、落とすことが多く…

惑星の時間;木陰の散歩が大好き

陽のあたる坂道、太陽は燃えている等、当然ながら太陽というものは、すべての生命体の根源となるエネルギー源だから、ポジティブイメージで語られることが多い。 太陽を真正面に据えて歩き続けること。 陽ざしというものが、ポジティブなのが万国共通という…

惑星の時間:明治神宮という窪み

東京の中には、ぽっかりと空いた大きな窪みのような場所がある。 世界中を旅したわけではないが、それが、世界でも有数の巨大都市東京の不思議な魅力の源泉になっている。 樹木の中に、包まれて、コクーンの中にいるような気持になることができる。 雑踏の中…

podcast:StartUp 第2回:Audioのインスタグラム!?

最近はLong-form(長い尺)のコンテンツは、動画、テキスト、音声なんであれ、向かい風のような気がする。自分を見ても、自分の関心を一定時間、一つの対象に絞り込むのが本当に難しくなっている。NHKの朝の連ドラのヒットのかなりの部分が毎日15分という短…

映画:神保町!神保町!「森崎書店の日々」

映画評論というスタイルにさほど興味はない。結局、その映画と自分の間を結ぶ線が一本でもひけるならば、それで、何かを書いておく意味はあるというぐらいの考えだ。実際、週末、わりかし、新聞の映画評も、比較的信頼している批評家が褒めていたので、久し…

podcastの時間:Alex BlumbergはポッドキャストのHBOを構築できるのか

人気ポッドキャストのStartUpの紙上実況中継を早くしなけりゃと、焦っているんだが、なにせ、新しい動きや化学反応が日々起こっている市場なので、毎朝、検索するだけでも読まなけりゃと思ってしまう情報がどんどん見つかってしまう。ただポッドキャストとい…

podcastの時間:米国ラジオ市場現状(PRC)

米国のラジオ産業の現状の重要数字についてのPRCによるまとめ。規模感や、ニュース放送局の資本関係などが興味深い。(3分の1のニュース局がCBS傘下!) Audio: Fact Sheet NANCY VOGT Edison Researchの2015年調査によれば、12歳以上のアメリカ人の半数以…

Podcastの時間:SlateのPodcastネットワーク

アメリカのポッドキャストの世界が面白いのは、規模は決して大きいとは言えないが、しっかりとしたプロの業界が存在しているということのような気がする。既に存在しているというよりは、こういった新しい業界が生まれていく上での、しっかりとしたロジック…

podcastの時間:Podcastの市場データ(PRC)

ポッドキャスティングという新しいメディアの勃興を感じるには、番組を聴いたり、番組を聴いたリスナーの意見を聴くのが一番だとは思うが、いわゆる市場調査会社の情報を聴くというのも、現象の輪郭をとらえるには便利だ。Pew Research Centerの調査を読んで…

podcastの時間:Startup第1回(Alex Blumberg)

きわめて親しい人間にだけ、最近、アメリカのポッドキャストが凄い。嵌ってるんだと、こっそり告白してみることがある。 それはいいね!とすぐに反応してくれる人は皆無だ。またニッチなところに行くねという顔をされる。ただ長年の友人たちなので、昔からお…

惑星の時間(A day in this planet)右の窓と左の窓

海外で唯一宣伝された日本のフラワーパークに、外国人観光客(当然のことながら、中国語圏の大量な観光客)が殺到というニュースを聴いた。 気が向いたので、連休の後半のある晴れた朝、上野発の臨時列車に乗って、話題のWisteria(ふじ)を見に行くことにし…

映画の時間:Before三部作、リンクレーターの奇跡

アメリカの芸術を考えるとき、非商業的活動というものの懐の深さを否応なく思い知らされる。21世紀のラジオであるポッドキャストの大波も、NPRなどの非営利の放送事業の存在があってのことである。 映画の世界でもインディーズと呼ばれる分野の厚みを痛感さ…

音楽の時間:村上春樹 ブライアン・ウィルソン

インターネットは音楽業界を粉々にしている。しかし音楽そのものを破壊しているのだろうか。 レコードという媒体への録音技術が発明されたことで、それまで存在しなかった音楽業界というものが誕生した。それまでは、ミュージシャンは、特定の場所での演奏に…