21世紀ラジオ (Radio@21)

何かと気になって仕方のないこと (@R21ADIO)

2011-03-01から1ヶ月間の記事一覧

危機管理における当事者意識あるいは確信犯的意識について

最近は輪番停電と言わなくなったようだが、英字新聞ではRolling Blackoutという言葉を使い続けている。朝、首都圏のターミナル駅の雑踏を見ていると、この街で必要なのは、Rolling Blackoutではなくて、Rolling Commuting(輪番通勤)だと確信した。節電という…

内田樹さんと養老孟司さんがAERAで「震災と日本」という対談をしている

AERA 2011年4月4日号の養老孟司さんと内田樹さんの「震災と日本」という対談が面白かった。こないだの品のない表紙には正直イラッとしたので、キオスクで買うときに少々むかついたものの、ツイッターできれぎれに出てくる内田さんではなく、ぼくが自分が考…

ジェラルド・カーチスさんが欧米メディアの危機報道を批判

「代議士の誕生」など日本政治の分析で有名なジェラルド・カーチスさんがコロンビア大学で行った日本の現状に対する欧米のメディアのカバレッジがフェアとは言えないという内容のスピーチを見た。http://twurl.nl/ajneze欧米メディアは、現政権の危機対応に…

東京。快晴、ただ肌寒い朝。

東京の春も冷たく感じられる。特に、通勤していて、地下鉄の駅の屋内が冷え冷えとしている。電力が何にどうやって使われていたのかがわかる。地下鉄の中でヘラルド・トリビューンを開くと、今回の日本の地震対策が、あまりに旧式の決定論的(deterministic)…

二週間後僕はブレードランナーのことを考えている

地震から2週間。たったの2週間とは到底思えない。通常は仕事にかまけて、忘れていても過ぎていくパーソナルな時間がとても濃密だった。自分、家族、友人のサバイバルということを常に意識の片隅に置いて生きるというさほど慣れていないことを続けているせ…

塩パニックに見る低信頼社会中国(ヘラルド・トリビューン)

世の中が互いに一定レベルの信頼を持っている社会ではパニックが生まれにくい。今回、日本でも、政府発表に懸念を持つ人はいても、基本線で、彼らが悪意に基づいて情報を操作するとまでの不信感を持つ人の数は多く無いような気がする。自分のことを考えてみ…

インターネットについて

インターネットとは軍事技術として始まった。核戦争でインフラが分断された場合でも生き残る通信システムとして構想された。今回インターネットは、少なくとも、東京ではそのRobustさを証明した。東京が直接の被災地となったときに何が起こるかは当然わから…

Freakeconomics 東日本大震災の経済的影響について

FreakeconomicsにA KashyapとTakeo Hoshiという経済学者の 「今回東日本大震災の経済的帰結は何か」というブログが引用されていた。What are the economic consequences of the Japanese Disaster? http://www.freakonomics.com/2011/03/22/what-are-the-eco…

3月22日(火)東京は雨。

ラジオやテレビの映像や語り口を身体が受け付けなくなった。昨日は、CDでクラシックや古いモダンジャズを聞いて過ごした。火曜日の朝は、東京は雨が降っている。地下鉄の中でヘラルド・トリビューンを読んだ。ドイツが一種の原子力パニックに陥っていて、国…

否定的な言説を避けるという発言の持つリスク

朝、いつものようにTBSラジオなどで、ニュースを聞いている。今回の震災の被害総額を16兆円と推定。福島原発については、消防隊や自衛隊の活動によって、一定の収拾へ向かっているようである。被災地への流通経路が回復しつつあるようだ。日本が震災で騒然と…

ニューヨークタイムス 当事者能力のない日本政府

政治は結果責任である。現在日本政府は、原発事故に関しては、これをどのように収束させるか、避難勧告に伴う、福島県民の移動をどのように速やかに行うか、他の地域で生じるパニックをどうやって抑えるかというような優先順位を遂行しなければならない。日…

サバイバルのためのSecond Opinionとして利用される海外メディア

危機が「いま、そこにある Clear and Present」状態の中で、ものごとが収束したあとに、どのように本質的に考えるべきかを指摘することはそれほど容易ではない。それどころじゃないという挙国一致的大声にかき消されてしまう可能性が大きいからだ。ただ、一…

英国政府の勧告変更内容を説明する大使館主催の電話会議(3月18日 16時)

危機が「いま、そこにある Clear and Present」状態では、ふりかえる暇はない。近い将来、今回の危機を振り返る場合に重要な論点になるのは、自国政府、大企業の情報開示の姿勢に対する一定の信頼性が危機の段階では必要になるということだろう。危機状況に…

英国大使館におけるBCCJの状況説明の口述記録(Transcript)

日経新聞等に相当割愛されて報道された結果、不必要に不安感を煽る結果になっている外国大使館の自国民に対する勧告だが、やはり、ジャーナリストたるもの、速報性だけではなく、じっくりと読んでみるという姿勢が必要な気がする。現在の日本のメディアにそ…

ツイッターの功罪(3月18日(金)東京 午前6時12分)

朝4時ぐらいから、ラジオやインターネットで状況を確認するという習慣になった。今日は、地震発生から1週間。長い1週間だった。多くのことが短期間に詰め込まれて生じると、人間は時間の長さを感じるのだろう。現時点の課題は 1 津波や原発事故の影響で避難…

ニューヨークタイムス「米国原子力規制委員会議会証言と米国大使館退避勧告について」

米国大使館の米軍や自国民への避難勧告の背景を説明するNYTの記事。一部要約。原文はウェブ上で直接要確認。U.S. Calls Radiation ‘Extremely High’ and Urges Deeper Caution in Japan (By David E. Sanger and Matthew L.Wald) http://www.nytimes.com/2…

日本の原発問題についての英国政府機関BCCJの現状分析(Briefing)

BCCJ Members Update on Japan’s Nuclear Power station situation http://www.telljp.com/index.php?/en/news_article/bccj_members_update_on_japans_nuclear_power_station_situation/ 2011/3/15 2001年3月15日(火)東京時間17時に、英国の主席科学顧問…

勇敢な原発事故作業者の活動にも限度がある(ヘラルド・トリビューン3月16日)

今日読んだヘラルド・トリビューンの記事の中で現在事故処理が直面している現実を報じたRadiation Exposure Could Curtail Workers’ Efforts(By Henry Fountain)放射能に対する被ばくのリスクが、作業者の努力を妨げる可能性があるという記事だった。内容を…

3月16日ヘラルド・トリビューンが報じた原発事故

2011年3月16日(水)晴天 地下鉄のキオスクで久しぶりにヘラルド・トリビューンを買った。最近は、さほど日本が取り上げられることもないので、ウェブで済ますようにしていた。3月11日以降は、当然ながら、日本のニュースが一面を賑わせている。こんな形で、…

3月17日 東京 午前5時45分

危機的環境で、大きなパニック、小さなパニックが生まれるプロセスを実際に経験している。物流の世界では、コンビニやスーパーから、水、トイレットペーパー、電池などが消えている。これは一部の買いあさりというよりは、多くの人々が少しずつ当該商品を買…

3月15日(火)東京 曇り

(720am) 東京も余震が続く。計画停電、公共交通の運行状況が低水準。テレビ放送がすべて被災地の悲惨さを報じるという異常環境の中で、直接の被災地ではない場所に住む住民の心理にも大きな影響を及ぼしている。精神衛生上、自分にかかわりのある部分にだ…

3月13日(日)快晴

日曜日。後楽園、有楽町、秋葉原、神田、神保町などを歩く。日曜日にしては、街に出ている人が少ないということ以外はいつもと変わらぬ風景だ。コンビニで、水が見当たらないことや、スーパーが大混雑、家電量販店で携帯ラジオが売り切れというようなことが…

フレドリック・ジェイムソンを読む

モバイルな生活の特徴は、公私混同が容易なことだ。社会生活と、自分が生きている喜びを得るための個人的行為をうまく配合することができるようになる。具体的にはカフェで、仕事用のEメールを、ジャズを聞きながら、送信した後に、次のミーティングまでの間…