21世紀ラジオ (Radio@21)

何かと気になって仕方のないこと (@R21ADIO)

2017-02-01から1ヶ月間の記事一覧

フィリップ・ロス 『プロット・アゲンスト・アメリカ』(柴田元幸訳)(トランプのアメリカ)

2月28日(火)11℃ 晴れ後くもり 112.317 ¥/$ 世界は、残念ながら、一言で言うには複雑すぎる。 にもかかわらず、私たちは、複雑な説明が大嫌いだ。 複雑な説明を理解しない、私たちを、単細胞生物を見るような目で、冷笑する視線はもっと嫌いだ。 結局、私た…

ニューヨークタイムスは反トランプで株価上昇?(トランプのアメリカ)

2017年2月27日(月)10℃ 曇時々晴 112.184 ¥/$ 獰猛なポピュリスト集団、トランプ政権と、米国メディアとの戦いは激化している。 しかしながら、その表面上の確執の激しさによって、政権とメディアというものの本質を見失ってはいけない。 政権とメディアは…

米国メディア復活の日?(トランプのアメリカ)

2017年2月26日(日)13℃ 晴れのち曇 112.112 ¥/$新聞を読んでいて、不思議な既視感に囚われていた。 僕はテレビの画面に映し出された老政治家が一人語りするのを眺めていた。自らが、望んだ状況でありながら、居心地が悪そうな老政治家の佇まいと、がらん…

ビッグデータ政治は試行錯誤的(トランプのアメリカ)

統計の専門家ではないので、あまり正確な言い方はできない。ただビッグデータという時代になって、予想というものが決定的に変化したらしい。限られたデータのもとで、データ分析をするには、あらかじめの前提(予断)に基づいてモデルを立て、それによって…

ビッグ・ドナルド?の日々(トランプのアメリカ)

2017年2月24日(金)12℃ 晴れ時々曇 112.683 ¥/$ 1時間ぐらいかけて、ざっと、メディアを眺めていた。今日も相変わらずトランプ関連記事が多い。オーウェルの1984年が随分読まれているようだけれど、たしかに、メディアから毎日吐き出されるトランプのイメ…

トランプの解き放った闇 (トランプのアメリカ)

2017年2月23日(木)20度 曇 113.236 ¥/$ 100年後からタイムスリップした歴史家ならば、今のアメリカの政治状況についての、今の時点の世間のコンセンサスをどうやって特定化しようとするのだろうか。 彼は専門家だから100年間の余計な二次資料、三次資料で…

「トランプ流外交政策のロジック」Michael Auslin (WSJ)

2017年2月22日(水) 113.659 ¥/$ 日本のメディアは、北朝鮮関連の暗殺の事件が、連日トップニュースである。北朝鮮という漠然とした不安感と、ほどよいワイドショー的な側面が、営利企業としてのマスコミが殺到する理由なのだろう。しかしこれは、あくま…

修正25条第4節 (トランプのアメリカ)

2017年2月21日(火)11℃ 晴 113.179 ¥/$ トランプ就任後、1か月。あっという間ながら、かなり盛沢山な日々だった。定石を無視するというのがトランプの定石なのだということが理解されつつある。 相互に自己矛盾する言葉を後先考えずに前進しつづけている…

禁止令は国家安全を損なう(トランプのアメリカ)

2017年2月20日(月) 18℃ 曇り後雨 112.816¥/$ トランプ大統領は、少し作戦を練り直して、入国禁止令の出し直しをするらしい。しかし、すでに、彼が口にする言葉や、行動こそがまさに、アメリカを安全な国にするというそもそもの目的を台無しにするという…

アメリカ人のイスラーム好感度(WSJ)  (トランプのアメリカ)

2017年2月18日(土)11℃ 曇り時々晴 112.915 ¥/$ 不確実な通貨市場の中で、一つだけ確実なことがある。通貨の方向性に何一つ確実なことはないということだけだ。メディアの為替専門家の意見というものを少しまじめに記録していくと、そのことがよくわかる…

オランダのポピュリズム            「普通にふるまえ、さもなくば出て行け」    act normal or leave (トランプのアメリカ)

2017年2月16日(木)15℃ 晴 114.020¥/$ オランダという小国は、これから欧州で起こることを予想する上で特権的な重要性を持っている。その寛容性を世界に誇示してやまないオランダの政治状況が急激に変化してきている。今後の世界のポピュリズムの潮流を読…

内藤正典「ヨーロッパとイスラーム」      (トランプのアメリカ)

2017年2月15日(水)13℃ 晴れ 114.311¥/$ 英会話の世界にストックフレーズという言葉がある。 外国語学習では、状況に応じて、どういう言葉遣いをすればいいのかということが教えられる。状況毎に使うことのできる言葉遣い、それがストックフレーズである…

水島治郎「ポピュリズムとは何か」(トランプのアメリカ)

2017年2月14日(火)9℃ くもり時々晴れ 113.725 ¥/$ 日米首脳会談で日米同盟の安定化が確認できれば、為替はドル高に進むというのが市場のもっぱらの読みだった。開けてみれば、思ったほどのドル高にはなっていない。日米安保の確認ができたことは好感して…

大統領の知的資本(トランプのアメリカ)大嶽秀夫 「ニクソンとキッシンジャー」

2017年2月13日(月)11℃ 晴れのちくもり 113.251¥/$ 安倍訪米も、不安視された大きなサプライズもなく終了した。アジアに関するトランプの出方を世界が注視していた。 日米会談以前に、中国との電話会談を行うなど、きちっとそのあたりの均衡は踏まえてい…

トランプ、ロールモデルとしてのニクソン   (トランプのアメリカ)

2017年2月11日(土)10℃ 晴れ時々曇り 113.25¥/$ トランプの減税期待とやらで、昨夜のアメリカ株式市場は堅調だった。問題の為替も113.25円/$と様子見が続いている。 日米首脳会談も、とりあえずは、安倍首相側の想定の範囲内で終わったようだ。金がかか…

歴史を変えるスイング(トランプのアメリカ)

2017年2月10日(金)9℃ くもり時々晴 113.667¥/$ ゴルフというものは案外、国際政治でも重要な役割を果たすようだ。その意味で、ゴルフ嫌いの私は、国際政治で活躍することはできない(笑) 孫崎享氏の「戦後史の正体」の中の1957年の岸訪米の件がとても面…

安倍晋三、自主独立の系譜(トランプのアメリカ)

2017年2月9日(木)4℃ 雪のち曇り 112.281¥/$ 日本政治における米国という存在の影を前提として、戦後の日本の首相には自主派と対米追随派の二つの流れがあると元外務省の孫崎享が「戦後史の正体 1945-2012」を書いて話題を呼んでから、もう5年になる。 Am…

司法を揺るがすトランプという脅威(Real Fear of Trump NYT) (トランプのアメリカ)

2017年2月8日(水)11℃晴れのち曇り 112.164 ¥/$ あと二日で、安倍首相はトランプとの首脳会談に臨む。政府関係者から朝貢外交だとかいう、自嘲めいた発言が大手新聞を通じてリークされてくる。当然、こんな言葉を真に受けるわけにもいかない。トランプが…

いつか来た道?片山杜秀日経ビジネスインタビュー(トランプのアメリカ)

2017年2月7日(火)11℃ 晴 111.793 ¥/$ 最近のマスコミは、2月10日の日米会談、何を語るべきか、語らざるべきかと、それを前にした沖縄の辺野古移転の実力行使と反対運動のニュースに殺到している。 あとは小池東京都知事の新しいポピュリズム、東京を覆う…

トランプのアメリカ:金成隆一 「ルポ トランプ王国」 (岩波新書)

2017年2月6日(月) 14℃ 晴れ 112.438 ¥/$ 大統領選の取材を始めた日本人のジャーナリストが、自分が住んでいるニューヨークやワシントンなどの大都市で一切トランプ支持者を見つけられないう事実と、彼が地方のダイナーなどでインタビューする普通の人々…

トランプのアメリカ;マティス国防長官来日

マティス国防長官の韓国と日本に対する訪問についての記事が一斉に紙面をにぎわせている。米国の紙面は、裁判所による入国禁止についての大統領令の差止命令などにも大きく紙面は割かれてはいるが、ほどほどの報道度合いのように見える。内外の報道にもさほ…

トランプのアメリカ;極限的一次資料としてのツイッター

2017年2月5日(日)12℃ 曇り時々雨 112.603 ¥/$ 自分が100年後の世界からタイムスリップしてきた歴史家だと想像してみた。 その時点で書かれている、多くのトランプ、トランプ現象とその後のアメリカ、世界の動向についての歴史書を日々読み込むのを日常と…

読みたい記事は数あれど(トランプのアメリカ)

2017年2月4日(土)13℃ 晴 112.603¥/$ 日本の新聞2紙、アメリカの新聞3紙、イギリスの新聞1紙、雑誌1冊、アメリカの金融情報サービス1社を毎朝眺めるのが日課である。これはデジタル化の恩恵であると、同時に呪いだ。 当然ながら、流し読むだけでも一仕事…

ホワイトハウスの破壊分子(エコノミスト)

2017年2月3日(金)12度 晴 113.067 ¥/$ 驚くのは、まだトランプ大統領が就任してから2週間しか経っていないということだ。 その2週間目の英エコノミストのカバーストーリーが「ホワイトハウスの破壊分子」An insurgent in the White Houseというのだから…

安倍晋三という政治家(トランプのアメリカ)

2017年2月2日(木)9℃ 晴 113.341¥/$ パックスアメリカーナと呼ばれた時代が終わりを告げつつある。政治を担う者たちも、それに統治される国民も等しく歴史観、世界観を持たなければならない時代が到来したと言い換えることができるだろう。 アメリカの大…

バノンの十字軍的理想(ガーディアン)

2017年2月1日(水)晴れ時々曇、11℃ 112.817¥/$ No-dramaのオバマからAll-traumaへのトランプへの移行は素早かったとガーディアンが書いている。うまいことをいうものだ。 www.theguardian.com アメリカの風景はとにかく激変(Upheaval)した。経験のない…