21世紀ラジオ (Radio@21)

何かと気になって仕方のないこと (@R21ADIO)

否定的な言説を避けるという発言の持つリスク

朝、いつものようにTBSラジオなどで、ニュースを聞いている。今回の震災の被害総額を16兆円と推定。

福島原発については、消防隊や自衛隊の活動によって、一定の収拾へ向かっているようである。被災地への流通経路が回復しつつあるようだ。

日本が震災で騒然としているうちに、海外では、リビアに対して、フランスなどが爆撃を行っている。

ツイッターではAERAの扇情的な取扱いがメッタ打ちにあい、明るいトーンのポストが絶賛されている。

そのポストの中で、内田樹さんが書いた否定的な言葉は避けるようにしようという文章が話題になっている。

ぼくも、自分のサバイバルというところまで意識せざるを得ないような状態での情報収集活動(海外メディアの分析)というのも一段落か。

危機的状況が一定の収束をした後に、多分、喧々諤々の論争が始まることになるのだろう。

Second Opnionとしての海外メディアの良さと悪さも明らかになってきた。

昨日の日本政府の当事者能力に対する批判は、民主党が、官僚層を今後はうまく使えるようにしていかなければならないという風に建設的に受け止めるべきだろうが、PRの悪さだけで、そのすべてを否定するようなスタンスには日本人が乗っかる必要はない。

危機状況におけるPRスキル(正確に言えば、外国メディア対応能力)には従来から日本の組織は下手である。それは当該スキルに対する個別問題としてとらえ、それを政府活動の全否定に結びつけるのはやりすぎだろう。

内田樹さんの否定的な言葉はできる限り避けようという発言には心情的に同意できる。ただ、それが、また別の経路で、政府批判を抑圧する言説をトリガーするリスクがあるのではないかと少々気になった。