インターネットについて
インターネットとは軍事技術として始まった。核戦争でインフラが分断された場合でも生き残る通信システムとして構想された。
今回インターネットは、少なくとも、東京ではそのRobustさを証明した。東京が直接の被災地となったときに何が起こるかは当然わからない。
ただもう一つ、インターネットがもたらした重要な要素がある。
福島原発が今後どうなっていくのかに対する不安がピークに達したとき、インターネット上で、安心さを与えようとする情報提供の動きに対して異を唱えてリスクを強調する動きに対する苛立ちが高まる瞬間があった。
他人ごとではなく、不安感を高める方向への情報への苛立ちを感じた。
ただその際に、いくつかのツイートで、悪い情報を抑制させようとする動きはさらに不安感を増幅する。むしろ良い情報、悪い情報がどんどん流れる中で、不安感が一定の範囲内に収束するのだという意見が宮台真司などの社会学者のツイートであらわれたように思う。
心情的にはうんとは言えなかったが、今、考えると、たしかにその後、聞きたい情報だけでなく、聞きたくない情報にさらされたことが結果、自分の心の安定に繋がっていることに気づいた。
今、我々の心の不安は、食品等への放射能汚染や、次世代のDNAへの悪影響などに対するものにシフトしはじめている。
そういった状況の中でも、大量な情報が無差別に流れるインターネットというものの持つ真のRobustさ(強靭さ)が機能しはじめているように思う。