21世紀ラジオ (Radio@21)

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建前と本音、あるいは居直りと怯え(トランプのアメリカ)

2017年3月13日(月)12℃ 曇り

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建前と本音というものが、せめぎ合っている。原理としての欧州が、理念に基づいて招いた現実に裏切られている。

 

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トルコとオランダの応酬を見ていて、移民というものの難しさを痛感する。自分の中にも、単純なリベラル国際主義的メッセージを、単純に受け入れられない自己保身があるのがわかるからだ。歴史における負債感と、理念と自己保身。そのバランスに揺れるというのは、決して、他人事ではない。

難民になるという、リアルな想像力が僕にはない。しかし日本において難民になるという想像力を喚起する事件が、6年前から続いている。それをリアルにとらえるとは僕にとってどういうことなのだろうか。

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 トルコで憲法改正の賛否を問う国民投票が4月に実施されるのを前に、欧州とトルコのあつれきが強まっている。トルコの閣僚らが在外有権者が多く住む欧州に入り、賛成票を掘り起こそうとするのに対し、集会を不許可にしたり、入国を拒んだりするケースが相次いでいるためだ。トルコ側は激しく反発している。(略)あつれきの背景には、受け入れた移民は地元社会に溶け込むことを前提とする欧州各国が、トルコ側が政治的な働きかけをすることによって、トルコ系住民のナショナリズムが高まることに神経をとがらせてきた事情がある。トルコ国内の政治的な対立を持ち込まれることへの懸念もある。』

 

南スーダンからの撤収に引き続いて、南スーダンへの経済的支援策を日本政府が検討中という小さな記事が気になった。湾岸戦争というトラウマに縛られる日本の外交は、当惑する僕たちの後ろめたさに共振する。現政権の厄介さはそういう僕たちの怯えに敏感なことなのだ。

 

 南スーダンに600万ドル 岸田外相、支援策を検討

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