21世紀ラジオ (Radio@21)

何かと気になって仕方のないこと (@R21ADIO)

Richard Linklaterの映画が気になって仕方がない

アカデミー賞の候補にもなったので、少し日本でも話題になったBoyhoodという映画がある。

 

Richard Linklaterという監督の作品だ。「スクールオブロック」(2003年)などのメジャー(?)な映画も撮っているがどちらかといえばインディペンデント系(少額予算映画?)。

 

eiga.com

 

邦題は「6歳のボクが大人になるまで」(2014年)

 

主人公の少年の6歳から18歳までの12年間。父親役のイーサン・ホーク、母親役のパトリシア・アークエットも実年齢の推移のままに演じた。

 

オスカーでは、前評判の割には、パトリシア・アークエット助演女優賞をとったぐらいの評価で終わった。

 

12年間、毎年一定期間集合して、ドラマを撮り続けるという持続する意思。観客層から逆算して、CGだらけの、中国風味の大作が多くなったハリウッドと比べれば、こんな奇妙な意志こそ、まさにIndependentの面目躍如。

 

日本でも倉本聰杉田成道という人たちが組んで俳優が21年間その役を演じ続けた「北の国から」というテレビドラマはあるものの、一本完成させてなんぼの映画の世界で、1本の映画に12年間をかけたということだけでも、想像を絶する。

 

細かなストーリーの流れではなく、スクリーン上に現れる俳優たちの成長、あるいは老化に、刻み込まれる時間というものが主題だ。

 

このRichard Linklaterは、実時間の経過という仕掛けと、イーサン・ホークという俳優を使って、

 

Before Sunrise(1995年 邦題「恋人までの距離(ディスタンス)」なんでこんな題にした!)

Before Sunset(2004年)

Before Midnight(2013年)

の恋愛三部作を成功させている。一作目はベルリンの銀熊賞受賞。

こんな映画の作り方をするRichard Linklaterのことが気になって仕方がなくなってきた。