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トランプのアメリカ:メキシコという脅威

2017年1月27日(金)15℃ 晴れ

今日もトップニュースはトランプ。

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トランプの大統領令によるメキシコ国境での壁づくりの話。米墨関係に緊張が走るというニュースが、1999年に1万ドルをつけた米国ダウ平均が今や2万ドル超え。さあトランプ相場の行方はというような話と一緒に一面をにぎわせている。

www3.nhk.or.jp

 

ふっと思い出したのが前に読んだ、100年予測という本。

https://www.amazon.co.jp/dp/B00MHLS8AY/ref=dp-kindle-redirect?_encoding=UTF8&btkr=1

民間諜報機関のフリードマンという人が地政学的に今後100年間で何が起こるかを予測した本だ。

月面の宇宙基地を舞台にした日米戦争バージョン2みたいのがあったり、ちょっとトンデモSF本見たいなところもあるんだけれど、その予測の骨格にある考え方は、それなりに説得力があって、その予測結果は今でも頭に残っている。

 

基本的にはアメリカの覇権が継続する。そして常にアメリカの派遣に対抗する勢力が存在する(中国、ロシア、中東諸国)。しかしこれらの対抗勢力は民族問題もあって、最終的にアメリカの覇権に対抗することはできない。米国はこういった対抗勢力に近接する同盟国を持つ。(日本、ポーランド、トルコ)これらの同盟国の特徴は、民族問題の起こりにくい政治的安定性である。むしろこういった准同盟勢力が共同で、アメリカの覇権をうかがうようになる。最終的には日本がアメリカの月面基地に攻撃を加えて戦争になるが、最終的には米国が勝利する。

民族問題が比較的少ない、日本、ポーランド、トルコが一定の政治的存在感を強めるというのはかなり説得力のある論点だと思う。

 

そもそも、トランプになって、アメリカがその覇権を放棄するような振舞いをしているので話がややこしくなっている。

 

でもこの本で最も面白かったのは、米国にとっての最大最強の敵は、実は、隣国メキシコであるという着眼だった。


なぜ手ごわいかというと、その地理的近接性。違法移民の波を阻止できず、結局、いつのまにかアメリカを白人の国ではなくしてしまうという予測だった。

 

トランプ大統領令による国境の壁というのは、アメリカ人のこのあたりの潜在的恐怖心に訴えているのかもしれないとふっと思った。