21世紀ラジオ (Radio@21)

何かと気になって仕方のないこと (@R21ADIO)

シーズン最終戦

2019年8月5日(月)今日も暑そう!

 

シーズンの半ばの暑い盛りに、シーズン最終戦もなかろうがとは思いますが。

昔、大好きだった映画にシーズンチケットがある。

 

http://kyourusanga.cocolog-nifty.com/blog/images/2010/10/14/photo.jpg


ウメノキモモノキサクラノキさんがブログで丁寧に解説してくれている。
http://kyourusanga.cocolog-nifty.com/blog/2010/10/post-b10e.html

シアラーに憧れる不良少年のファンがニューカッスルのシーズンチケットを手に入れるのを夢見て、右往左往するハートウォーミングな映画だ。

大学に進学する時に故郷を出てから、数十年たって、はじめて、サッカーというものに深く向き合うことになった。サッカー愛というものは地元への愛情というものを持ってはじめて成立するものだということを今更ながらに思い知らされる。

ここ数年、札幌のホームへはシーズン最終戦にだけ駆けつけるようにしている。

しかしシーズンチケットというのはいまだに縁遠い存在だ。

今のところ、アウェイのゴール裏に集うサポーターの中に、失われてしまった故郷が想像的に回復されるのを感じている。北海道や沖縄出身者にとって、ホームははるかに遠い。特に金銭的に遠い。

シーズンチケットを買えるということの幸福。

津村記久子の「ディス・イズ・ザ・ディ」というJ2を舞台にした小説がとても面白かった。

 

ディス・イズ・ザ・デイ

ディス・イズ・ザ・デイ

 

 



サポーターという視点からみたサッカー小説だ。舞台はシーズン最終戦。降格、昇格、残留のかかったチームのサポーターたちの心理の綾が描かれる。

夫と付き合い初めのデートにサッカー応援に連れて行ってもらって以来地元のサッカーチームの熱烈なサポーターになった母親。小さいころから観戦につれていった息子も今は高一。地元チームの観戦についてこなくなり、バイトをしだしたりと、挙動不審で心配する母。でも息子は、定位置に甘んじている地元チームに飽き足らず、近郊のJ3から上がってきた有能な監督の率いるチームに惹かれていたという実情がわかる。少々哀しい母。でもプレイヤーを子どもあるいは親戚の子のように思っている母は、地元クラブも捨てられない。そんな気持ちの中で、迎える、両チームの最終戦

この小説の中に二週に一度はチームを観戦できる喜びというくだりがあった。

僕には、近くに、心を奪われるようなチームがない。フロンターレFC東京も、浦和もやはりどこか他人だ。今更、故郷を捨てた身として、心のつながりを云うのもなんだけど、コンサドーレは僕の血の深いところを震わせるものがある。

だから二週に一度ホームグランドで観戦できなくても、アウェイ応援に行くにも大変なんだけど、コンサドーレを応援している。ゴール裏で顔見知りとすれ違うことを唯一の楽しみとして、大声でチャントを叫んでいる。

でも歩いて行けるところにJ2とかJ3のチームができたら、どうなるかはなんとも言えないところがある(笑)